小説「一度、あきらめた場所」第20声 「たわめられた時間」
再生時間ー4分と15秒ー突然に閃く
大きく変わった事はこの世を去ろうとして、飛び立つその軌道が
生きようとする、延命の持続へ
驚くべき孤独など、ない
結末で考えず、途上としても
時をすこし、速めてみても良いんじゃないだろうか?
たわめられた時間を
何時までこの店は開いているのだろうか?
「まだ完全ではないから」
君は云う
君の指先が描いてゆく軌道
もう見せてくれないのか?
何時までこの店は開いているのだろうか?
「まだ完全ではないから」
君は云う
時間を速めよう
過去に追い越されてしまうよ
どんどん弓形に たわんでいる
ページが風で 巡れている